「スイカの葉が、フチから茶色くカサカサに枯れてきた」「茎に茶色いシミができて、ヤニのような液が出ている」——梅雨まっただ中のこの時期、わが家のピノガール(小玉スイカ)にまさにこの症状が出ました。
調べた結果、どうやらつる枯病(つるがれびょう)というカビの病気らしいと分かり、梅雨の晴れ間を待って対処しました。この記事では、発見から薬剤散布までを時系列の写真つきでまとめます。同じ症状を見つけて不安になっている方の参考になればうれしいです。
スイカの茎に茶色い病斑、葉はフチから枯れる——わが家の症状と時系列
わが家ではピノガールを2株育てています。花壇でオベリスク仕立てにした株と、収穫コンテナをプランター代わりにした株です。ちょうど実が吊り玉ネットの中で育っている、収穫が見えてきた時期の出来事でした。
- 7月2日:オベリスク仕立ての株の、蔓の途中(支柱リングのあたり)に黒っぽい茶色の細長い病斑を発見。この時点では液は出ていませんでした
- 7月3日:同じ場所から、ヤニのような液が出ているのに気づく
- その後:葉にも異変。フチから灰褐色にカサカサと枯れ込み、枯れた部分には小さな粒々。もろくなって穴があいた葉や、黄色くなった下葉もありました


連日の雨で作業できないまま、症状は少しずつ広がっていきました。
スイカのつる枯病?そっくりな「つる割病」との見分け方
調べてみると、スイカで「茎からヤニが出る」病気は主に2つあります。症状が似ていて紛らわしいので、違いを表にまとめました。
| 見分けポイント | つる枯病 | つる割病 |
|---|---|---|
| 茎の症状 | 節などに水がしみたような斑点→ヤニ→灰白色になり黒い粒々 | 地際の茎が裂けて赤褐色のヤニ |
| 葉・株の様子 | 葉のフチから褐色に枯れ込む | 日中しおれて夕方復活を繰り返す |
| 枯れ方 | 病斑から先だけが枯れる(地際に出ると株全体) | 株全体がじわじわ弱る |
わが家の場合は、①葉がフチから枯れて黒い粒々がある、②日中のしおれはない、③株元(地際)は無事——この3点から「つる枯病」と判断しました。家庭菜園なので、あくまで症状からの自己判断です。
つる枯病の原因はカビ(糸状菌)で、雨のしぶきで周りに広がり、20℃台前半の気温と高い湿度で活発になるそうです。つまり梅雨は繁殖の最盛期。放置して病斑が茎をぐるっと一周すると、そこから先は枯れてしまいます。早く動くが勝ちです。
梅雨の晴れ間にやった対処3つ【写真あり】
待ちに待った晴れ間が来た7月8日、朝から一気に対処しました。
① 病気の葉を思い切って取り除く
枯れ込みのある葉・黄色くなった葉を、付け根から取り除きました。コンテナ株は株元近くの新しい葉にまで症状が出ていたので、スカスカになるくらい思い切って除去しました。


ポイントは「病気の葉は取る、元気な緑の葉は残す」。実を甘くするのは葉の仕事なので、取りすぎは禁物です。取った葉はプランターの近くに放置せず、袋に入れて処分します(カビの胞子が残るためです)。
② ベンレート水和剤を散布(株元は念入りに)
薬剤は、殺菌剤の「GFベンレート水和剤」を使いました。ホームセンターの園芸コーナーやネット通販で手に入ります。0.5gの小分け袋を水1Lに溶かすタイプで、計量いらずなのが初心者にはありがたいところ。わが家は2株でちょうど1L(1袋)ぴったりでした。蔓の勢いが強い株なら、1株1袋くらいのイメージかもしれません。
なお、農薬を使うときは、商品パッケージの適用表(使える作物・薄め方・収穫の何日前まで使えるか・使用回数)を必ず確認してから使ってください。特に収穫が近い実がある場合は「収穫前日数」のチェックが大切です。
散布には蓄圧式スプレーを使いました。1Lの薬剤を普通の霧吹きでシュコシュコやるのは、正直手が痛くなると思います。これがあると全然違いますよ。

病斑のある蔓と株元のまわりは特に念入りに。コンテナ株は株元近くに症状が出ていたぶん、重点的にかけました。
③ 作業のタイミングと、これからの管理
実は「晴れ間を待った」のには理由があります。葉が濡れているときに触ると、カビの胞子が水滴づたいに広がってしまうから。切る・まくの作業は、葉が乾いてから行うのが鉄則です。散布後すぐに雨で流されないタイミングを選ぶのもポイントです。
あわせて、日々の管理も見直しました。
- 水やりは株元の茎に直接かけず、少し離れた土へ
- 葉が混み合うところは整理して、風通しをキープ
蔓や葉の整理のやり方は、こちらの記事でも紹介しています。

梅雨どきの雨対策全般は、こちらもどうぞ。

実は無事に収穫できる?経過はこの記事に追記します
吊り玉ネットの中の実は、今のところ元気です。そして、病斑のある蔓を確認したところ、この実にはつながっていないことが分かりました。最悪でも被害は蔓1本で済む見込みで、実と株本体は今のところ安全圏です(変化があれば、ここに追記します)。
今後のチェックポイントはこの3つです。
- 病斑が乾いてカサブタのようになれば、進行が止まったサイン
- ジュクジュクと広がるようなら再散布(パッケージの回数・間隔を守る)
- 株元の茎に変色やヤニが出たら要警戒
なお、つる枯病のカビは枯れ葉や土に残って越冬するそうです。取り除いた葉を畑やプランターのまわりに残さない・同じ土での連作を避けることが、来シーズンへの予防になります。
実の育ち具合や受粉の見分け方は、こちらの記事にまとめています。

まとめ:葉のフチ枯れ+茎のヤニは早めの対処で株を守る
- 葉のフチからの枯れ込み+茎のヤニは「つる枯病」のサインかも
- そっくりな「つる割病」とは、日中のしおれの有無で見分ける
- 対処は「病気の葉の除去+殺菌剤の散布+雨と風通しの管理」の3本柱
- 作業は必ず葉が乾いているときに
梅雨はスイカの病気がいちばん出やすい季節。早く見つけて早く手を打てば、株も実も守れる可能性は十分あります。同じ症状を見つけた方は、次の晴れ間を狙って動いてみてください。この記事の続き(結末)も、また追記しますね。
【9月追記】結局、2株とも枯れました
今シーズンのスイカは、2株とも枯らしてしまいました。
7月にベンレートをまいたあと、病斑は乾いて止まったように見えていました。実も7月20日に収穫できています。でも8月末、コンテナ袋栽培の株が枯れ、9月には花壇の株も枯れました。
原因ははっきりしています。薬をまけなかったからです。
薬をまけないまま、一週間が過ぎた
8月21日ごろ、葉に症状が出ているのに気づきました。「まかなきゃ」と思いました。
でも、午後になると雨、という日が続いたんです。
朝は晴れているのに、昼過ぎから降り出す。「今日は無理だな」を繰り返すうちに一週間。そして8月27日ごろ、大雨が降りました。
3日で緑がなくなりました
3日です。
白いクリップが写っているのは、受粉した日を書いて留めた日付タグです。育てるつもりでつけた印だけが残りました。
枯れたのは枝つる。株元は生きていました
片付けるとき、驚きました。株元の太い茎は緑のまま、根も無事だったんです。枯れたのは、そこから伸びた枝つるだけでした。
つまりわが家のつる枯病は、株元から上がってきたのではなく、葉から始まって枝つるを枯らしていったという進み方でした。
株元が無事でも、枝つるが全部やられたら実は育ちません。茎だけ生きていても、スイカは実りませんでした。
9月、花壇の株も同じでした
花壇の株には、8月8日に受粉した実が3つ。9月10日前後が収穫予定でした。
ところが9月に入ると、急に涼しくなり、雨がほぼ毎日降りました。つる枯病は雨と湿気で広がる病気です。8月とまったく同じ状況で、同じように薬をまく晴れ間がありませんでした。
収穫の数日前です。実は3つとも育っていました。縞模様も出ています。それなのに、株のほうが先に枯れました。
実は食べられたのか → 食べられたが、おいしくない
食べられました。腐ってもいませんでした。切れば赤くて、見た目はスイカです。
ただ、これまでに収穫したスイカとは、はっきり違いました。
株が枯れると、実に養分を送る働きが止まります。見た目が完成していても、中身は甘くなる途中で止まってしまうんです。
同じ状況になったら、ダメ元で切る価値はあります。ただ、期待しすぎないほうがいいです。
わかったこと:殺菌剤は「雨の前」にまく
調べて驚いたのが、これです。
わたしは「雨が降るから、まいても流れる」と思っていました。逆でした。
つる枯病の菌は、雨をきっかけに活動を始めます。雨が病気を運んでくる。だから雨が来る前にまいて、株を守っておくのが殺菌剤の使い方でした。
「雨だからまけない」ではなく、「雨が来るから、その前にまく」です。
まいてから7時間、雨が降らなければOK
では何時にまけばいいのか。目安はこうです。
夏の晴れた日なら、まいてから7時間(乾くまで30分〜1時間+乾いてから6時間)。
朝7時にまいたら、14時以降の雨は問題ありません。
ただし梅雨どきや涼しい日は乾きが遅く、倍かかることもあります。薬によっても違うので、説明書は必ず確認してください。なおベンレート水和剤は雨に強い薬です。
計算したら、わたしには無理でした
この計算を、自分に当てはめてみました。
わたしはパートに出ています。朝、自分の時間が取れるのは早くて7時半すぎ。
- 7時半にまく
- 乾くまで1時間 → 8時半
- そこから6時間 → 14時半
14時半まで雨が降らない日が必要でした。
あの一週間の雨予報は、12時や13時から。
1〜2時間、足りません。
しかも湿気の多い日は乾きが遅いので、実際はもっと差がありました。「朝にまけばよかった」と思っていましたが、はじめから無理だったんです。
薬は5回までしか使えません
もうひとつ大事なこと。薬は無制限にまけません。
ベンレート水和剤をスイカに使う場合、1シーズン5回までです(つる枯病・2000〜3000倍・収穫前日まで)。
わたしは7月に1回使っているので、残り4回。それなのに8月は、症状が出てから慌てて探し始めました。
5回をどこで使うか、先に決めておくべきでした。
来年はこうします。
- 梅雨入り前に1回
- 梅雨の晴れ間に1回
- 8月の長雨予報が出たら、その前の休みに1回
- 残り2回は、症状が出たとき用に取っておく
「症状が出たらまく」ではなく、「雨が来る前にまく」。回数に限りがあるからこそ、先に予定を立てます。
※薬によって回数も薄め方も違います。パッケージを必ず確認してください。
まとめ:手を尽くしても、負けることはあります
今回わかったこと3つ
- 葉に症状が出たら、もう予防ではなく治療。晴れ間を待つ余裕はない
- 薬は5回まで。雨の予報を見て、先に配分する
- 株元が無事でも、枝つるが枯れたら実は育たない
最後にひとつ。
わが家は2株とも、同じ日に同じ薬を同じようにまいてきました。それでもだめでした。
うまくいかないと、自分のやり方を責めてしまいがちです。でも働いていると、まく時間そのものが取れない日があります。天気はどうにもなりません。
手を尽くしても負けることはある。それも家庭菜園の正直なところだと思います。
来年また挑戦します。次はもう少し早く動けるように。


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