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ナスのめしべが短いけど大丈夫?短花柱花のまま11本収穫できました

短花柱花が続いたが実がしっかり育った緑の長ナス 育て方
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ナスの花をのぞきこんで、「あれ、めしべが短い……」と不安になっていませんか。

調べてみると「短花柱花(たんかちゅうか)」という言葉が出てきて、「栄養不足のサインです」「このままだと落花して実がなりません」と書いてある。よけいに心配になりますよね。わたしもそうでした。

でも、わが家の緑の長ナスは7月からずっとめしべが短いままなのに、そこから11本も収穫できています。「短花柱花=もうダメ」ではなかったんです。

この記事では、短花柱花の見分け方と原因を整理したうえで、「短いままでも実がなった」わが家の実際の記録をお話しします。今まさに花を見て不安になっている方の、気持ちが少し軽くなればうれしいです。

短花柱花とは?めしべとおしべの長さで見分ける

おしべより短いめしべ(短花柱花)になったナスの花
わが家の短花柱花。めしべは短めですが、黄色いおしべの横から先端がのぞいています

ナスの花は、1つの花の中にめしべとおしべの両方があります。真ん中からニュッと出ている棒がめしべ、そのまわりを囲んでいる黄色い部分がおしべです。

このめしべとおしべの長さを比べると、株の状態がわかると言われています。花のタイプは3つに分かれます。

呼び方めしべの長さ一般的に言われる状態
長花柱花(ちょうかちゅうか)おしべより長い健康・栄養が足りている
中花柱花(ちゅうかちゅうか)おしべと同じくらい少し落ちてきた中間段階
短花柱花(たんかちゅうか)おしべより短い栄養が足りていないサイン

短花柱花が問題視されるのは、受粉のしくみが関係しています。花粉が出るのはおしべの先っぽなので、めしべの先がそれより下に隠れてしまうと、花粉が届きにくくなる。だから受粉できずに落ちてしまう、というわけです。

ここで大事なのが、「短い」にも程度があるということ。おしべの束にすっぽり埋もれてめしべがまったく見えない状態と、ちょっと短めだけど先端は見えている状態では、意味がかなり違ってきます。この違いが、あとでお話しするわが家のケースにつながります。

短花柱花の原因は「肥料不足」だけじゃない

短花柱花について調べると、たいてい「肥料不足が原因です」と出てきます。でも実際は、原因は1つではありません。しかも正反対のものが混ざっているのがややこしいところなんです。

  • 肥料不足……栄養が足りず、花にまで栄養が回らない
  • 窒素(ちっそ)のあげすぎ……葉ばかり茂って、花や実に栄養が向かわない
  • 水不足……乾きすぎると株が実を持つ余裕をなくす
  • 高温……猛暑日が続くと花の機能が落ちる
  • 日照不足……日が当たらないと栄養がつくれない

注目してほしいのが、1つ目と2つ目です。「足りない」でも「多すぎ」でも短花柱花になる。つまり「めしべが短い=とりあえず肥料をあげよう」と反射的に動くと、逆効果になることがあるんですね。

見分け方は「葉の茂り具合」を見ること

どっちなのか迷ったら、葉を見てください

  • 葉が小さい・色が薄い・株全体が元気ない → 肥料不足の可能性
  • 葉が大きく濃い緑でモリモリ茂っている → 窒素のあげすぎの可能性

葉が立派に茂っているのに花だけおかしい、という場合は、肥料を足すのではなくいったん様子を見るほうが正解のことがあります。わが家がまさにこのパターンでした。

わが家の緑長ナスは、短花柱花のまま11本収穫できました

短花柱花が続いたが実がしっかり育った緑の長ナス
めしべが短いままでも、実はこのとおり育ちました

ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

わが家では4月22日に、緑の長ナスと水ナスを同じ日に、同じ花壇に植えました。同じように世話をして、同じように肥料をあげています。ところが、この2株ではっきり差が出たんです。

水ナス緑の長ナス
植え付け4月22日4月22日
一番花受粉成功受粉に失敗
初収穫6月中旬(約55日)1か月ほど遅れて
7月6日時点すでに7本収穫やっと1個目が育ってきた
めしべの長さふつうずっと短いまま

7月上旬の時点では、正直かなり心配でした。となりの水ナスがどんどん採れているのに、長ナスはやっと1個。しかも花をのぞくたびに、めしべが短い。「この株はもうダメなのかな」と思っていたんです。

7月11日に実が3つ、そこから一気に増えた

ところが7月11日、実が1つから3つに増えました。めしべは相変わらず短いままです。この3本は、株を疲れさせないように少し小さめで収穫しました。

そこからが早かった。そのあとさらに8本ほど採れて、8月上旬の今日までに合計11本の収穫になりました。しかも今も次の実がいくつもぶら下がっていて、花も咲き続けています。

そして肝心のめしべはというと……今もやっぱり短めのままなんです。「十分長いな」と思ったことは、正直一度もありません。

なぜ短花柱花のまま実がなったのか

では、なぜ落花せずに実がついたのか。理由は3つ考えられます。

①「完全に埋もれている」わけではなかった

これがいちばん大きいと思っています。

ナスは自分の花粉で受粉する野菜(自家受粉)です。花が開くときに、めしべが自分の花粉をかぶって受粉します。めしべがおしべのすぐ横から先端がのぞいている程度なら、花粉はちゃんと届くんですね。

本当に落花してしまうのは、めしべがおしべの中に完全に埋もれて見えないレベルの短さ。わが家の花は「短めだけど見えている」状態だったので、ぎりぎり受粉できる範囲だったのだと思います。

もし今、花を見て不安になっているなら、めしべの先が見えているかどうかをチェックしてみてください。見えているなら、まだ望みは十分あります。

②肥料不足ではなく、むしろ「茂りすぎ」だった

わが家の長ナスは、葉がとても大きく、青々とモリモリ茂っていました。弱った株の見た目ではまったくなかったんです。

ということは、原因は肥料不足ではなく窒素が効きすぎて葉づくりに栄養が向いていたほうだったと考えられます。「実をつけるモード」への切り替わりが、水ナスより単純に遅かった。

ここで「めしべが短い=肥料不足だ」と思い込んで窒素の多い肥料を足していたら、もっとこじれていたかもしれません。葉の様子を見て判断するのが大事、というのはこういうことなんですね。

③花壇(地植え)だったこと

わが家の長ナスは花壇に植えています。地植えは根が自由に伸びて、水も養分も自分で探しにいけるので、プランターほど極端に弱りにくいという強みがあります。

「めしべがやや短め=ちょっと控えめモード」でも、土の力でカバーして実をつけ続けられたのだと思います。プランター栽培だと、同じ状況でももう少し厳しかったかもしれません。

短花柱花に気づいたらやること3つ

不安な気持ちのまま放っておくのももったいないので、わが家がやったことを3つに整理します。

①まず葉を見て、どっちの原因か見当をつける

いきなり肥料をあげる前に、葉を見てください。葉が小さくて元気がないなら肥料不足より、葉がモリモリなら窒素過多より。ここを間違えると対策が逆になってしまいます。

②実がなり始めたら追肥する

わが家も7月に追肥をして、そのあともう一度あげています。ナスは長く収穫が続く野菜なので、2〜3週間に1回のペースで肥料を切らさないのが基本です。

ただし、葉がモリモリ茂っている株に窒素の多い肥料を重ねるのは考えものです。そういうときは、リン酸・カリが多めの肥料を選ぶと実つきのほうに働いてくれます。肥料の種類の違いは、こちらの記事でも触れています。

野菜が育たないのは土が原因かも|ベランダ菜園の土選び・肥料の基本
野菜が育たないのは土が原因かも?ベランダ菜園・プランター栽培の土選びと肥料の基本を初心者向けに解説。培養土の選び方、元肥と追肥の違い、肥料の種類まで、実際に使っているものを紹介します。

③水を切らさない・実は若どりする

ナスは水をよく欲しがる野菜です。真夏は特に、朝しっかりあげてください。

それから実を大きくしすぎないこと。実を大きく育てるほど株は体力を使うので、少し小さめで収穫すると次の実に栄養が回ります。緑の長ナスは30cmくらいが収穫の目安ですが、株を休ませたいときはその3分の2くらい、20cm前後で若どりしてしまってOK。十分おいしく食べられます。

【8月追記】今度は全部の花が短くなりました

ここまで「短花柱花でも実はなりますよ」というお話をしてきたのですが、正直に続きを書いておきます。

8月に入って株を見たら、今度はほぼ全部の花のめしべが、おしべよりかなり短くなっていました。7月の「短めだけど先端は見えている」状態より、はっきり進んでいます。

思い当たる理由がありました。枝が伸びすぎて、となりの水ナスとぐちゃぐちゃに絡んでいたんです。株の内側に日が入らず、風も通らない状態になっていました。

この記事の前半で、短花柱花の原因の1つに「日照不足」を挙げました。まさにそれを自分でつくってしまっていたわけです。しかも風通しが悪くなったせいで、アブラムシもつき始めました

対策は「剪定」でまとめて解決できます

そこで、近いうちに枝を整理する予定です。剪定は、いま起きている問題にまとめて効きます。

  • 日が当たるようになる → 短花柱花の改善につながる
  • 風が通るようになる → アブラムシが増えにくくなる
  • アブラムシがついた枝を切って捨てられる → 薬を使わずに数を減らせる

切るときのポイントは、絡んでいる枝と、株の内側に向かって伸びている枝を優先すること。ナスは切っても新しい枝が出てくる野菜なので、思いきってよさそうです。晴れた日の午前中にやると切り口が早く乾きます。

残ったアブラムシは、葉の裏に向けて水をやや強めにかけて流します。1回では終わらないので、3〜4日おきに数回。わが家は収穫が続いている株なので、今回は薬を使わずにいく予定です。

剪定したあと、新しく咲く花のめしべがどうなるか。結果が出たら、またこの記事に追記します。

まとめ:めしべが短くても、あきらめないで

短花柱花(めしべが短い花)は、たしかに株からのサインです。でも「短花柱花=もう実がならない」ではありません

  • めしべの先が見えているなら、受粉できる可能性は十分ある
  • 原因は肥料不足だけでなく、窒素のあげすぎ・水不足・高温・日照不足もある
  • どっちか迷ったら葉の茂り具合で見当をつける
  • わが家は短いまま11本収穫できた
  • ただし8月に入って全部の花が短くなった。原因は枝の茂りすぎによる日照不足→剪定で対応中

7月上旬、となりの水ナスがどんどん採れるのを見ながら「この株はハズレだったのかな」と思っていた自分に、教えてあげたいくらいです。ナスは秋まで長く楽しめる野菜なので、出だしでつまずいても十分に取り返せます。

今まさに花をのぞいて不安になっている方は、まず葉の様子を見て、水と肥料を整えて、もう少しだけ様子を見てみてください。

同じ株の春の様子は、こちらの記事に書いています。あわせてどうぞ。

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